あらすじ
ハリソン・フォード演じる大ヒットシリーズ「インディ・ジョーンズ」の最新作にしてシリーズ第5作がこの夏、最後にして、最大の冒険へ。“人間の想像を超える力”を持つ謎に満ちた伝説の秘宝を巡り、考古学者にして冒険家のインディが、因縁の宿敵、元ナチスの科学者フォラーと全世界を股にかけて陸・海・空と全方位で争奪戦を繰り広げる! 巨匠ジョン・ウィリアムズのおなじみのテーマ曲に乗せて、インディ・ジョーンズ最後にして最大のアクション・アドベンチャーの幕が上がる——。
作品情報
監督
ジェームズ・マンゴールド
製作総指揮
スティーブン・スピルバーグ, ジョージ・ルーカス
音楽
ジョン・ウィリアムズ
キャスト情報
インディ・ジョーンズ/ハリソン・フォード
言わずと知れたレジェンド俳優。
世界一不敵な笑みが似合う男。
今作では御年80歳にしてアクションに挑戦。
ヘレナ・ショー/ファービー・ウォーラー=ブリッジ
TVドラマFleabag フリーバッグ」で製作総指揮・脚本・主演を務め大ブレイクした女優さん。
女優業だけでないマルチな才能で活躍。
ユルゲン・フォラー/マッツ・ミケルセン
北欧の至宝。007 カジノ・ロワイヤルやファンタスティック・ビースト等ヴィラン役でブレイク。
映画に出演しては世界の女子を沼に沈めている。
レナルド/アントニオ・バンデラス
スペインを代表するムービースター。
「デスペラード」、「マスク・オブ・ゾロ」等で主演。
サラー/ジョン・リス=デイヴィス
シリーズ1作目「レイダース/失われたアーク《聖櫃》」、3作目「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」でも友人の発掘屋:サラーを演じる。
「ロード・オブ・ザ・リング」ギムリ役などで有名。実はアクアマンのブライン王の中の人もやっている。
作品概要
考古学者にして冒険家のインディがお宝を求め、世界中を冒険する大人気シリーズ「インディ・ジョーンズ」。今作は完結編に当たる第5作目だ。
前作「クリスタルスカルの王国」が2008年公開なので実に15年ぶりの新作となる。
主演は勿論この方、ハリソン・フォード。
2023年現在で御年なんと80歳になる彼が、今作でもヒーロー:インディ・ジョーンズを熱演。その俳優としての情熱に尊敬と感謝の念を抱くばかりだ。
共演キャストも非常に豪華。
ヴィラン:フォラー役にマッツ・ミケルセン、旧友レナルド役にアントニオ・バンデラス。更に友人の発掘家サラー役でジョン・リス=デイヴィスも復帰。
豪華キャスト/製作陣と送るインディ最後の冒険。
その内容、感想をネタバレしない範囲でお伝えしていきたいと思う。
今作:運命のダイヤルを見る前に過去作は見るべき?
結論:出来れば見ておくべき。
インディ・ジョーンズは一話完結で毎回キャストも一新されるため、どの作品から見ても割とストーリーを楽しめるシリーズ。
今作もストーリー上過去作を見ていないと理解できないというシーンは無いため、今作だけを見ても話の流れは理解できる。
しかし今作はシリーズ完結編。一番の感動ポイントやインディの心情、過去作の小ネタなど、シリーズを見ていないと味わえない楽しさもあったので、出来れば過去作も見てから本作に臨んで欲しい。
ハリソン・フォードも今作は単独で楽しめることを認めつつ「ほかの作品を見ておけば、より豊かな経験になる」と考えているそう。
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ネタバレなしレビュー
おすすめ度:70点/100点満点中 もやっとする部分もあるが完結編としての感動があった。
本作の魅力1:シリーズへのリスペクト
インディ・ジョーンズシリーズの過去作は全てレジェンド:スティーブン・スピルバーグが監督を務めてきたが、今作のみジェームズ・マンゴールドに監督を譲っている。
このことからどういう作風になるかとドキドキしながらの鑑賞だったが、作中を通してシリーズのエッセンスが盛り込まれておりリスペクトを感じた。
スピルバーグ氏から、「インディ・ジョーンズとは冒頭から結末まで予告編のような映画。常に動いている」という助言を貰ったというジェームズ監督。
その助言通り常にピンチの連続、アクションの連続という慌ただしさは過去作通りで見応えがあった。
名曲【レイダース・マーチ】が流れるだけで涙腺に来るし、敵がナチだったりワールドマップ上を飛行機で移動するイメージ等のアイコン的な演出は「ああ、インディ・ジョーンズを見てるなあ」と強く感じた。
本作の魅力2:豪華キャスト陣の名演
まずは主演のハリソン・フォード。御年80歳にしてアクションに挑む。
CG用のグリーンスクリーンは感情が欠如するから好きではないという同氏。
流石に過去作と比べると本人が演じるアクションは控えめなものの、出来る限りのアクションに自ら挑戦したという。
インディの代名詞でもある乗馬シーンは迫力満点で、バイクと並走しながら街中を駆け回る姿はめちゃくちゃかっこよかった。
冒頭の回想シーンで登場するCG技術で蘇った若かりし頃のインディ。
これも自然で違和感なく楽しめた。
ローグ・ワンでのレイアとターキン総督を思い出すな。
技術としては79歳のフォードを撮影した現在の映像をもとに、ルーカスフィルムが保有する「インディ・ジョーンズ」「スター・ウォーズ」出演当時の若きフォードの映像(実際の映画に使われなかったものを含め数百時間分が保管されていた)を検索し、画角や明るさなどが一致するショットをすぐに発見出来るようになっていたそう。
ジェームズ監督曰く「月曜日に撮影した映像が、水曜日には若いフォードの顔になっていた」という。
フォード自身も年齢を経て声質も変化した事に気づいていたそうで、音域を高くしてセリフを言うようにしていたとのこと。
まさにプロ達の成せる技だ。
また、ヴィラン:フォラー役のマッツ・ミケルセンも魅力的だった。
トレーラーを見た時点では「手段を択ばない冷酷な敵」というイメージだったが、インディシリーズのヴィランらしくしっかりドタバタにも巻き込まれる。
冷酷なかっこよさもあるが弱弱しさもありいいキャラクターに仕上がっている。
インディシリーズは宝探しという脚本上、ヴィランチームも一緒に冒険する形になるからヴィランに思い入れが出来がち。
本作の不満点1:ストーリー/インディのキャラ
ヒーローの黄昏を描く、というテーマがあるという今作。
メガホンを取るのは同じくヒーローの黄昏を描いた名作「LOGAN」の監督であるジェームズ・マンゴールド。
過去作のイケイケでワイルドなインディではなく、歳を重ね渋みを増したインディが見れるということで楽しみにしていたのだが、いまひとつインディの魅力を描き切れていないように感じた。
序盤の哀愁ある描写はお見事。
過去作と違い誰もインディの授業を真面目に聞いていない。
若者の興味は考古学ではなくスペースシャトル。
時代に置いて行かれたヒーローを分かりやすく描き切っている。
しかしインディ・ジョーンズといえばスーパーマンを彷彿とさせる教授モードと冒険家モードの切り替わり。
ここから知恵と勇気を発揮し大活躍、だったらよかったのだがいまいちインディ自身の活躍が薄かった。
巻き込まれてドタバタしてるのはインディらしくもあったが。
あと終盤の重要なシーンでも、えっこれインディらしくねえなという描写があり残念だった。インディの老いを表現したかったのかもしれないが、個人的には違和感が凄かった。
本作の不満点2:仲間キャラクター
今作のヒロイン:ヘレナ。ヒロインというより相棒という感じで、ハリソン・フォードが老いた分なのか彼女がアクションもこなす。
今までにないアクションをこなすヒロインというのは面白いのだが、インディの見せ場も少し食っている印象を受けた。
もう少しインディに見せ場をくれ。
あと急にインディと信頼関係が出来るので、もう少し過程を丁寧に描いて欲しかった。
もう一人の旅の仲間:テディ。過去作「魔宮の伝説」でのショート・ラウンドを彷彿とさせる少年キャラ。
飛行機を操縦したりと活躍はあるのだがいまいちキャラ立ちが弱かった。
「魔宮の伝説」でのインディ、ウィリー、ショート・ラウンドトリオのようなドタバタ掛け合いが見たかった。
ネタバレなしレビューまとめ
おすすめ度:70点/100点満点中 もやっとする部分もあるが完結編としての感動があった。
・本作の魅力1:シリーズへのリスペクト
・本作の魅力2:豪華キャスト陣の名演
・本作の不満点1:ストーリー/インディのキャラ
・本作の不満点2:仲間キャラクター
ヒーロー:インディ・ジョーンズとしての魅せ方が少し弱かったが、派手なアクションシーンやシリーズお決まりのシーンなどは楽しめた。
特にラストシーンは感動間違いなし!
御年80歳にしてインディ・ジョーンズを再演し、シリーズを通して我々を楽しませてくれたハリソン・フォードに感謝と拍手を送りたい。
ありがとう、お疲れ様でした!ハリソン・フォード!
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