おすすめ度:95点 未熟者たちのアツいドラマが胸を打つ傑作
「やべえ作品に出会っちまった…」
エンドロールを見ながら、クライマックスで滾りまくったアドレナリンが抜けて来たころにまず抱いた感想だ。
好きな俳優であるヒュー・ジャックマンの出演作ということで気になった本作。
Amazonプライム・ビデオにて吹き替え版しかレンタル出来なかったので、仕方なく吹き替え版で鑑賞することに。
開始数分もすると駄目オヤジ:チャーリーと息子マックスの物語にぐんぐん引き込まれ、気が付くと吹き替え特有のあのキザったいセリフ回しも気にならないくらい集中して見はまっていた。
そこで俺はこう言ってやったのさ。
「最高だぜ、ベイビー」ってな。
という具合にとにかく今作の魅力はアツ過ぎるストーリー。
もうとにかく一回見て欲しい。
なんならこのままこのページから引き返して動画配信サービスに見に行って欲しいレベル。
…っていうのも流石に映画ブログとして乱暴過ぎるので、ここからしっかりとリアル・スティールの魅力を語っていくぜ。
記事後半ではネタバレありでの感想も書いているので、視聴済みの人は感想を分かち合えたら嬉しいな。
未視聴の人は記事前半までで一旦ストップだ!
映画リアル・スティール あらすじ
人間の代わりに高性能のロボットたちが死闘を繰り広げるロボット格闘技の時代―。夢も希望も失くした元ボクサーのチャーリー(ヒュー・ジャックマン)の前に突然、母を亡くした11歳の息子マックス(ダコタ・ゴヨ)が現れる。険悪な雰囲気の父と子は、マックスが廃品置き場でみつけた旧式ロボット“ATOM”との出会いをきっかけに、少しずつ絆を取り戻していく。熱心なマックスに心を動かされ、チャーリーはATOMに自分の技を教え込む。やがてATOMと共にどん底から這い上がった2人は、史上最強の王者ロボット、ゼウスとの対戦へ―。
映画リアル・スティール 作品情報
原題:Real Steel
原作:リチャード・マシスン「四角い墓場」(原題: Steel)
日本公開日:2011年12月9日
上映時間:127分
監督:ショーン・レヴィ
製作総指揮:ジャック・ラプケ/ロバート・ゼメキス/スティーヴ・スターキー/スティーブン・スピルバーグ/ジョシュ・マクラグレン/メアリー・マクラグレン
音楽:ダニー・エルフマン
脚本:ジョン・ゲイティンズ
映画リアル・スティール キャスト情報
チャーリー・ケントン役/ヒュー・ジャックマン
オーストラリア/シドニー出身。
【Paperback Hero】でスクリーンデビューし、その後【X-MEN】でハリウッド進出&ブレイクする。
ウルヴァリンといえばこの人。
バットマンやスパイダーマンなど代々違う俳優が演じるヒーローに対し、ウルヴァリンは00年の一作目公開から9作全部ヒューが演じているから凄い。
親日家でも知られ、日本でもなじみ深い俳優。
近年では【レ・ミゼラブル】や【グレイテスト・ショーマン】などで美しい歌声を披露し、ミュージカル俳優としての評価も高い。
今作では元ボクサーのチャーリーを演じるにあたり肉体改造を行っており、ウルヴァリンをも彷彿とさせるゴリゴリの肉体に仕上がっている。
マックス・ケントン役/ダコタ・ゴヨ
カナダ/トロント出身。
今作以外では【マイティ・ソー】でソーの子供時代や、【ノア 約束の船】で若いころのノアを演じたりと子役として活躍。
【ノア 約束の船】に出演した2014年以降は俳優活動はしていない様子。
今作ではチャーリーの聡明な息子、マックスを演じる。
ベイリー・タレット役/エヴァンジェリン・リリー
カナダ/アルバート州出身。
スカウトをきっかけにモデルデビューを果たす。
04年にはJ.Jエイブラムス監督のドラマシリーズ【LOST】にて準主役のケイト役でブレイクし、本格的に俳優としての道を進みだす。
その後も【ホビット 竜に奪われた王国】タウリエル役や、【アントマン】シリーズでヒロインのホープ役として活躍。
フィン役/アンソニー・マッキー
アメリカ/ニューオーリンズ出身。
エミネムが自身をテーマにした作品【8Mile】でスクリーンデビュー。
その後も【ミリオンダラー・ベイビー】等ヒット作に出演。
エヴァンジェリン・リリーとは08年の【ハート・ロッカー】でも共演している。
近年では【キャプテン・アメリカ】シリーズのファルコン役としてブレイク。
映画リアル・スティール ネタバレなしレビュー
![リアル・スティール
イメージ画像](https://www.otoko-movieblog.com/wp-content/uploads/2023/12/チャーリーとATOM.jpg)
おすすめ度:95点 未熟者たちのアツいドラマが胸を打つ傑作
本作の魅力1:親子の絆、未熟者たちのカムバックを描くアツいストーリー
監督は【ナイト ミュージアム】、【フリー・ガイ】でおなじみのショーン・レヴィ。
製作総指揮にはなんとあのスティーブン・スピルバーグ。
そりゃあもう面白くないわけがない。
男の「好き」を詰め込みまくった王道のストーリーがとにかくアツい本作。
・駄目オヤジのカムバックストーリー
・父と子の絆
・ロボット×ボクシング
・最底辺のポンコツと最新鋭機体の対決
とポイントだけ並べてももう滾る要素しかない。
これをアツいストーリーに乗せてガンガン展開してくるんだから、こっちはもう感情ぐわんぐわんよ。
公式でも言ってる興奮×感動。
まさにこの表現がピッタリ。
興奮してるんだか感動してるんだかもうぐちゃぐちゃになるくらい、とにかくブチ上がる大傑作だ!
本作の魅力2:ユニークな世界観【ロボットボクシング】
![リアル・スティール
ロボットボクシング](https://www.otoko-movieblog.com/wp-content/uploads/2023/12/ATOMとゼウス.jpg)
今からさほど遠くない未来(とはいえ劇中設定は2020年)、ボクシングの人気は衰退の一途をたどり、やがてリングは生身の人間による闘いの場から高性能ロボットたちによる死闘の場へと変わった…。
という設定でロボットを操作して戦わせるロボットボクシングが台頭している世界。
刺激を求めて人気になっていったというだけあって、このロボット達の殴り合いがなかなか迫力あって面白い。
金属同士のガキンガキン言う殴り合いも重厚感たっぷりで良いし、腕や頭がぶっ飛んだりというロボットならではの表現も面白い。
スパーリング用ロボット:ATOM
日本風の甲冑ロボ:ノイジーボーイ
全身ゴールドのアングラ強者:ミダス
など各ロボット達にそれぞれ個性があるのも見ていて楽しい。
製作総指揮のスピルバーグ氏からのアドバイスで、本作に登場するロボットは全てCGではなく実際に製造されている。
そのためキャスト陣も我々視聴者も、本当にそこで駆動しているかのような強烈な「存在感」を感じることが出来る。
リアリティ、重厚感溢れるロボットたちのファイト。
アツいストーリーを彩る、本作のもう一つの魅力だ。
本作の不満点:ややオマージュ展開が多い
シルベスター・スタローン主演の【オーバー・ザ・トップ】等、名作をオマージュしたのかな?という部分は散見される。
まあ王道ストーリーなのでどこか似た(似せた?)部分はどうしても出てくるだろう。
個人的にはほとんど気にならないレベルだったが、人によってはノイズに感じることがあるかもしれない。
映画リアル・スティール ネタバレなしレビューまとめ
おすすめ度:95点 未熟者たちのアツいドラマが胸を打つ傑作
本作の魅力1:親子の絆、未熟者たちのカムバックを描くアツいストーリー
本作の魅力2:ユニークな世界観【ロボットボクシング】
本作の不満点:ややオマージュを感じる展開が多い
ここまでネタバレなしで作品情報とレビューをまとめてきたが如何だっただろうか。
「このアツさ、面白さをみんなに味わって欲しい。」
そんな思いから視聴後すぐにこの記事の執筆を始めた。
めちゃめちゃ魅力的なのにイマイチ知名度が低い本作。
この記事を見て少しでも本作:リアル・スティールに興味を持ってくれたら嬉しいぜ。
それではここからはガッツリネタバレしながら感想を語っていくぞ。
未視聴の人は閲覧注意だ!
というか早く見てくれ!
頼む!
※以下ネタバレ注意!!!
![](https://www.otoko-movieblog.com/wp-content/uploads/2023/09/映画フィルム.jpg)
※以下ネタバレ注意!!!
映画リアル・スティール ネタバレありぶっちゃけ感想
![リアル・スティール
戦うチャーリーとマックス](https://www.otoko-movieblog.com/wp-content/uploads/2023/12/チャーリーマックス応援.jpg)
冒頭・田舎町の遊園地
今からさほど遠くない未来、2020年。
人々はエンタメに更なる刺激を求め、生身のボクシングはすっかりロボットボクシングに取って代わられていた。
ちなみにこれ書いている今(2023年12月)、ロボットボクシングだったり透明ガラスの端末だったりはまだ登場していない。
公開された2011年では9年後こんな感じだと想像してたのかな。
ロボットボクシングはないがAIが絵描いたり質問に答えたりと技術はどんどん進歩してるよな、現代。
本作の主人公:チャーリー・ケントン。
ロボットボクシングの台頭で生きる場所と夢を失い、すっかりやさぐれた元ボクサーだ。
このチャーリー、ロボットボクシングでなんとかその日暮らしを続ける身で、序盤からなかなかのクズっぷりを見せつけてくる。
まずめちゃめちゃ自然に昼間っから瓶ビールをキメて、借金督促の電話を適当に流す。
その後試合用のロボット:アンブッシュを見せてと子供たちにせがまれるが、5ドル払えと催促w
さらに断られてからも3ドル、2ドル50セントとガチで催促を続ける。
めちゃくちゃやってるw
なかなかに最低なオヤジだ。
その後ボクサー時代からの知り合い:リッキーが主催する賭け試合で猛牛とアンブッシュで戦うが惨敗。
掛け金を踏み倒して逃亡。
払えw
裁判所
どん底のチャーリーのもとに、ある電話がかかってくる。
10年前に夢のために別れた恋人が、息子のマックスを残して亡くなったという。
最初は面倒がっていたチャーリー。
しかし叔母夫妻が親権を欲しがっていることに気づいたチャーリーは、親権と引き換えに金を貰う取引をし、夫妻が旅行に行く二か月間だけマックスを預かることになる
そしてその金で競りに出ていた旧型の名ロボット:ノイジー・ボーイを購入する。
![](http://www.otoko-movieblog.com/wp-content/uploads/2023/08/IMG_7586-1-150x150.jpeg)
ほんと最低だなこのオヤジ。
マックスとの出会い
![リアル・スティール
チャーリーとベイリー](https://www.otoko-movieblog.com/wp-content/uploads/2023/12/ベイリーtチャーリー-1.jpg)
![リアル・スティール
チャーリーとベイリー](https://www.otoko-movieblog.com/wp-content/uploads/2023/12/ベイリーtチャーリー-1.jpg)
現在の住居であるタレット・ジムに戻ったチャーリー。
チャーリーが前オーナー:タレット氏に育てられた場所であり、現在は娘のベイリーがロボット修理でなんとか切り盛りしている。
そこに叔母夫婦から送られ、チャーリーの息子マックスがやってくる。
自分を「売った」チャーリーに対し、出合い頭に「詐欺師!」と罵ってくるマックス。
当然の主張である。
初めて会う実の父親。
期待して当然なのに会ってみたらこれだからな。
そこにマックスを「売った」金で買ったロボット、ノイジー・ボーイが到着する。
有名日本人デザイナー:タク・マシドが作り上げ、一世を風靡したロボットだという。
紫色の甲冑ボディに、漢字で「超 悪 男 子」と書かれたデザインがクソダサクールだ。
超悪ってなんやw
ハリウッド映画で日本っぽいコンテンツが出るとだいたいこういう事になる。
名前とかもね。
タク・マシド。
漢字でどう書くんだよw
ゲーム好きで実はロボットボクシングファンでもあるマックスはノイジー・ボーイに目を輝かせ、特徴でもある音声認識システムも早々と使って見せる。
クラッシュパレス
ノイジー・ボーイを手に入れたチャーリーは、無理やりついてきたマックスとともに再び賭け試合へ。
到着したのは友人で元締めのフィンが仕切っている「クラッシュパレス」。
工場跡をそのまま使ったような無骨な闘技場だ。
あのノイジー・ボーイを使うから、王者ミダスとやらせてくれ!と頼むチャーリー。
あのノイジーボーイならしょうがねえなと承諾するフィンと仲間たち。
すげえな超悪男子。
しかし機体特性を理解せず脳筋プレイしかしないチャーリーが王者ミダスに勝てるはずもなく、再び惨敗。
ノイジー・ボーイは無事なパーツを売り飛ばされ、頭はクラッシュパレスのディスプレイに。
しかしこのミダス、金色で王者ってのがかっこいいよな。
F●teの王様とか●ラッシュギアの鎧輝とか思い出した。
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ATOMとの出会い
ノイジー・ボーイが大破し、再びロボットを失ったチャーリー。
何かしら戦えるロボットでも落ちてないかと、当然のように息子同伴で廃工場のようなゴミ捨て場に潜り込む。
途中マックスが足を滑らせ斜面に転落してしまうが、間一髪のところでチャーリーが間に合い、引き寄せる。
崖際でマックスが引っ掛かったのは捨てられたロボット:ATOMの腕だった。
「マックス!」、「チャーリー!」と無事を喜び合う二人。
ATOMが二人の架け橋になり、絆を深めていく最初のシーンだ。
チャーリーの初かっこいいシーンでもある。
命の恩人であるATOMを掘り出したいと頼むマックスに、そんなゴミ俺は手伝わんぞと反対するチャーリー。
そしてガチで一切手伝わずに朝まで待ってるw
速攻でクズに戻るチャーリー。
ちなみにこのゴミ捨て場のシーン、撮影ヒストリーをBlu-rayの特典映像で見ることが出来る。
もともとある廃工場に降水装置を取り付け、雨のシーンを撮影している。
この雨、体調に配慮してちゃんと温かい水を降らせたらしく、ハリウッドは最高だねと喜ぶヒューの姿を見ることが出来るw
結構見応えがあるので、本作にハマった人は是非見てみることをお勧めする。
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未公開シーンやNG集なんかもあって、この世界にもう少し浸ることが出来るぜ。
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ジムに帰ってきたチャーリーはロボット達の残骸の荷下ろしをする。
あきれたベイリーにまたロボットを作ろう!と全く懲りていない様子のチャーリー。
もう最後にして、と頼まれチャーリーはしぶしぶ承諾する。
昭和のドラマに出てくる夫婦みたいなやりとり。
ベイリーに頼み込み、拾ってきたロボット:ATOMを起動させる。
マックスの動きに合わせゆっくりと体を揺らすATOM。
スパーリングロボットであるATOMには相手を模倣するシャドー機能がついていた。
その夜、マックスはATOMのシャドー機能を使って一緒に散歩に。
マックスの動きを模倣してついてきてるだけだからゴミ箱とかガンガンぶつかって散らかしてるw
そしてシャドー機能をうまく使いATOMに自身を抱きかかえさせるマックス。
「僕が何考えているかわかる? 言葉にしなくてもわかるよ」とATOMに話しかける。
強がってるけど心の奥では父親に憧れているマックス。
ATOMに父親を重ねて見ているんだろうな。
翌朝、マックスはベイリーからチャーリーの現役時代の話を聞く。
無名のチャーリーVS世界第二位のニコ・タンディ戦。
ニコの圧勝が予想されていた試合だったが、チャーリーの華麗な試合運びと不屈の闘志によってニコをギリギリまで追い詰めたのだ。
この話を聞いている時のマックスの顔がめっちゃキラキラしている。
父親がやっぱり凄い人だったと知って嬉しさを隠せないマックスが可愛い。
そしてベイリーにこれ以上迷惑をかけまいと、チャーリーはジムを後にする決心をする。
動物園
今度の賭け試合の舞台は【マッドマックス】みたいな世紀末感溢れる【動物園】。
これまた世紀末なモヒカン野郎:キング・ピンが操るメトロと戦うことになるのだが、実はこのキング・ピン、本作脚本担当のジョン・ゲイティンズが演じている。
マックスが操作するATOMだが、メトロの猛攻に防戦一方。
しかしチャーリーが的確な指示を出し、持ち前の打たれ強さと素早さを持って強敵メトロを撃破する。
チャーリー、マックス、ATOM3人チームの初勝利だ。
「ATOMにボクシングを教えて」
ノイジー・ボーイの音声認識システムを徹夜でATOMに組み込むマックス。
チャーリーはマックスのその気力、能力に感心し、マックスはチャーリーのメトロ戦での読みを凄いと感じていた。
少しずつお互いを認め合う二人。
マックスはチャーリーに、ATOMに技を教え込んで欲しいと頼む。
最初は嫌がっていたチャーリーだったが、根負けして付き合うことに。
ダニー・エルフマンの名BGMとともにATOMに稽古をつけるチャーリー。
チャーリーが作中でまともにボクシングやるのは何気にここが初めて。
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いきいきしてるチャーリーがいいね。
そしてこの時のチャーリーの動きがキレッキレでめちゃくちゃカッコいいんだけど、それもそのはず。
今回ボクサーを演じるにあたり、ヒューは元WBAウェルター級世界王者、シュガー・レイ・レナードから指導を受けている。
鍛え上げた肉体と相まってガチのボクサー感が凄い。
ちなみにヒューのお父さんは元ボクサーだそうで、この指導の話を聞いてめちゃくちゃ興奮したのだとかw
少しずつ失った物を取り戻していくチャーリー。
そしてマックスによる改良と、チャーリーによるトレーニングでパワーアップしたATOM。
順調に連戦連勝していく様子がモンタージュで描かれていく。
![](https://www.otoko-movieblog.com/wp-content/uploads/2023/09/映画フィルム.jpg)
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初の公式戦:VSツイン・シティズ
ついにチャーリー達のもとに王者ゼウスの前哨戦のオファーが届く。
相手は実力者:ツイン・シティズ。
頭が二つあるいかにも中ボスってデザインの強敵だ。
絶対主人公じゃない。
そしてチャーリー、マックスにとって初めてのWRB公式戦となる。
ツイン・シティズの強烈なパンチに追い詰められるATOM。
コーナーから出ろ!動け!と指示を出すチャーリーはまるでセコンド。
そしてチャーリーが敵の弱点を見抜き、形勢逆転。
見事な右アッパーでKO。
マックスはリングアナウンサーのマイクを奪ってゼウス陣営に吠える。
「ゼウスに挑戦を申し込む!」
アリーナは歓声に包まれる。
このツイン・シティズ戦あたりから「無茶なチャーリーと大人なマックス」という構図が反転し始めるから面白い。
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チャーリーと一緒にいることで少しづつ素のマックスが出てきているんだろうなあ。
リッキーの報復
![リアル・スティール
トラックで話し合うチャーリーとマックス](https://www.otoko-movieblog.com/wp-content/uploads/2023/12/リッキー報復.jpg)
![リアル・スティール
トラックで話し合うチャーリーとマックス](https://www.otoko-movieblog.com/wp-content/uploads/2023/12/リッキー報復.jpg)
順風満帆、あとはラスボス戦のみ!というところで事件が起こる。
序盤で金を払わずバックレた相手、元ボクサー仲間のリッキーがチンピラを連れて報復に来たのだ。
多勢に無勢で襲われ、賞金も全て奪われてしまう。
去り際に「お前のダチはクソ野郎だ」と言うリッキーに対し、「僕の父さんだ!」と叫ぶマックス。
初めてチャーリーを父と呼ぶシーン。
ここマジで泣ける。
字幕版だと「父親だ」なんだけど、吹き替え版だと「僕の父さんだ」になっている。
ここは吹き替え版で見て良かったと思ったポイント。
自分と一緒にいてはマックスが不幸になると思ったチャーリーは、マックスの叔母;デブラに連絡を取り、引き取ってもらうことにする。
再びロボットボクシングを続けるとばかり思っていたマックスは叔母の登場に動揺を隠せない。
この方がいいんだ、とマックスを諭すチャーリー。
お願いだからこのままいさせてと頼むマックス。
お願い、お願い、と何度も何度も。
お互いを思い合うからこそすれ違う二人が美しくも切ない。
別れ際、「俺にどうしろってんだ!」と叫ぶチャーリーに対し、
「僕のために戦って欲しかった それだけだよ」
と言い残し車に乗りこむマックス。
これってロボットボクシングって意味だけじゃなく、親権も戦って勝ち取って欲しかったって意味も含まれてるんだと思う。
![](http://www.otoko-movieblog.com/wp-content/uploads/2023/08/IMG_7586-1-150x150.jpeg)
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純粋にチャーリーと一緒にいたいマックス。冒頭の関係からは絶対考えられないようなやり取りだ。
再起
途方に暮れたチャーリーはベイリーのいるタレット・ジムへ戻り一晩を過ごす。
翌朝、ベイリーは屋上にいた。
自身を父親失格だ、と一度はマックスを捨てた事を悔やむチャーリーに対し、まだ遅くないと励ますベイリー。
「どうすればいいか分かってるはず」
「もう逃げないでね、チャーリー」
と更にベイリーはアツいエールを送る。
そう、チャーリーも心の奥底では分かってたし、望んでたんだよ。
「まるで親父さんみたいだな」と返すチャーリーの顔には笑顔が浮かんでいた。
ここのベイリーまじで素敵だし、ベイリーとチャーリーの関係も素敵だ。
ベイリーはやっぱチャーリーに輝いていて欲しいんだよな。
チャーリーはマックスを迎えにデブラの家に。
これまでの事を謝罪するチャーリー。
そして、お前が望むなら俺は全力で戦う。と宣言して後ろにはATOMの姿が!
顔に笑顔が戻るマックス。
![](http://www.otoko-movieblog.com/wp-content/uploads/2023/08/IMG_7586-1-150x150.jpeg)
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![](http://www.otoko-movieblog.com/wp-content/uploads/2023/08/IMG_7586-1-150x150.jpeg)
いよいよ最終決戦だ!
ゼウス戦
いよいよ始まったゼウス戦。
ダビデとゴリアテとか言われてるが勝敗や如何に。
そういやゼウスの二つ名「ザ・デス・スター」らしいw
ピーってレーザー撃って星一つ吹っ飛ばしそうな名前。
会場には賭けの元締めフィンやあのリッキーの姿も。
リッキーは1ラウンド敗退に10万賭けるとか調子乗ってるけど果たして…?
![リアル・スティール
入場するチャーリーとマックス](https://www.otoko-movieblog.com/wp-content/uploads/2023/12/チャーリーマックス入場.jpg)
![リアル・スティール
入場するチャーリーとマックス](https://www.otoko-movieblog.com/wp-content/uploads/2023/12/チャーリーマックス入場.jpg)
チャーリーチームの入場。
勝てないよね、と問いかけるマックスにどうかな?と返すチャーリー。
話しながら入場する二人にはどこか余裕すら感じる。
ついにゴング。
ゼウスの強烈なパンチに一撃でダウンを取られるATOM。
立ち上がるもすぐに2,3回とダウンを取られボコボコに。
しかしある時ATOMの右アッパーが炸裂し、ゼウスを捉える。
そこからなんとか耐えしのぎ1ラウンドが終了。
1ラウンド敗退に全賭けしていたリッキーは逃げようとするが、捕まって連行される。
飯が美味い。
このリッキーにちゃんとけじめをつけさせるってのもスピルバーグ氏の指示らしいな。
そして焦りだすゼウス陣営のファラとタク・マシド。
2、3ラウンドと善戦し続けるATOM。
というかゼウス公式戦なのにふつーに投げ技とか掴み技とか使ってくるw
ロボットボクシングのルール謎過ぎるw
そして4ラウンド中盤、ATOMの音声認識システムが破壊される。
ここ急に周囲の音が消えて、まるで生身のボクサーが脳震盪を起こしたような演出がされている。
なんとかゴングに救われたATOM。
音声認識システムが破壊され、諦めようとするチャーリーだったが、マックスは諦めずシャドー機能でチャーリーの動きを模倣させようとする。
無理だと断るチャーリーだったが、「お願い、一緒に戦って」と諦めないマックスについには折れて試合準備をする。
今度は断らないぜ。
![リアル・スティール
ATOMに俺を見ろ!と話すチャーリー](https://www.otoko-movieblog.com/wp-content/uploads/2023/12/チャーリーセコンド.jpg)
![リアル・スティール
ATOMに俺を見ろ!と話すチャーリー](https://www.otoko-movieblog.com/wp-content/uploads/2023/12/チャーリーセコンド.jpg)
そして実質チャーリー対ゼウスの試合が始まる。
クソアッツい展開。
セコンドだったチャーリーがボクサーに戻る、という本作でしか表現できない滾るシーンだ!
チャーリーを模倣してゼウスを挑発するATOMがかっこいいw
ゼウスの必殺技ニトロ・ピストンが炸裂。
早く反撃してと焦るマックスに対し、「まだだ」と機を伺うチャーリー。
観客席のベイリーも「そう、まだよ!」とチャーリーの戦法を知ってるのが凄くいい。
そして飛ばし過ぎたゼウスはついにパワーダウンしてしまう。
そしてついに。
「坊主」
「行くぞ!」
ATOMのアッパーがゼウスをぶっ飛ばす。
痺れるぜ。
最高だ!
そこからどんどんゼウスをボコボコにするATOM。
ブチ切れたタク・マシドが手動に切り替えて操作しだすがチャーリーを模倣したATOMには敵わない。
叔母のデブラまで「叩き潰せ!」とか言ってブチ上がってるのがいいねw
華麗なフットワークでゼウスを追い詰めるATOM。
![](http://www.otoko-movieblog.com/wp-content/uploads/2023/08/IMG_7586-1-150x150.jpeg)
![](http://www.otoko-movieblog.com/wp-content/uploads/2023/08/IMG_7586-1-150x150.jpeg)
![](http://www.otoko-movieblog.com/wp-content/uploads/2023/08/IMG_7586-1-150x150.jpeg)
ここらへんからマックスがずっとATOMじゃなくチャーリーを見て泣いてるのがいいんだよ。
「自分のために」戦ってくれている父の姿。
感極まってるマックスが尊い。
そしてそれはベイリーも同じだ。
かつての輝いているチャーリーの姿を再び見ることが出来た。
その喜びにベイリーの瞳にも涙が。
そりゃ二人もそうなるよ。
めっちゃかっこいいぜ、今のチャーリー!
そして遂にゼウスからダウンを奪うATOM。
しかし今度はゼウスがゴングに救われる。
判定の結果、勝者はゼウスに決まった。
しかし試合を見ても観客の反応を見ても、誰が今夜のヒーローなのかは一目瞭然だった。
マックスのインタビューに沸くアリーナ。
マックスはチャーリーに「父さん!」と駆け寄って抱きつく。
ずるいって!
泣くよそれは!
そしてダニー・エルフマンの名BGMとともに、チャーリーがマックスを抱えて、ATOMも横に並んで大団円。
という流れで終わり。
見終わった後、感動と興奮でしばらく動けなかったな。
凄くパワーを貰える映画だと思った。
諦めずに戦い続ける姿に、どん底から這い上がる姿に、勇気を貰える。
主演のヒューも
「第二のチャンスの方が最初のチャンスよりずっと怖い」
と自身をチャーリーと重ねて演じていたそう。
そうなんだよな。
チャーリーも失う怖さを知ってるから、挑戦するのが怖かった。
それでもチャーリーは立ち上がり、マックスの手を取った。
かっこいいぜ。
挑戦する勇気と、諦めないド根性。
俺の大好物だし、みんなも大好物なんじゃないか?
久々にグッとハートを鷲掴みにされる映画だった。
リアル・スティール、こんなアツい作品を世に送り出してくれた製作陣に感謝を!
こいつもおすすめだ!
![](https://www.otoko-movieblog.com/wp-content/uploads/2023/12/ロッキーリンク.jpg)
![](https://www.otoko-movieblog.com/wp-content/uploads/2023/12/ロッキーリンク.jpg)
ロッキー
決して諦めない不屈の闘志に勇気を貰える名作。
シリーズ通してアツいので、是非6作目ロッキー・ザ・ファイナルまで
見て欲しい。
![](https://www.otoko-movieblog.com/wp-content/uploads/2023/12/RRRリンク.jpg)
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RRR
「ナートゥをご存じか?」
友情か?使命か?『バーフバリ~』のS.S.ラージャマウリ監督によるアクション超大作!
インド映画はなかなか馴染みがないかもしれないが、終始アツい傑作なので是非見て欲しい。
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