おすすめ度 90点 面白い! マーシャルアーツ系アクション映画の傑作!
キレッキレのアクションと厨二全開な魅力ある世界観で世界中を沸かせてきたジョン・ウィックシリーズ。
もはやキアヌ・リーブスの代表作の一つと言えるほどの人気作だ。
その4作目、ジョン・ウィック:コンセクエンスが本国公開から遅れること半年、遂に日本でも公開された。
遅い。
遅すぎるぜ。
今作に限らず日本のスクリーン数の少なさとか告知とか色々理由はあるみたいだが、もうちょっと頑張って欲しいところ。
しかし焦らされまくった分日本の洋画ジャンキー達の愛も爆発。
連日SNSの映画界隈ではキアヌは勿論ドニー・イェンや真田広之などの話題で持ち切りだった。
勿論俺も例に漏れずジョン・ウィック愛が爆発し、地元の劇場で公開日に一回、約二週間後に遠征してIMAXで一回見に行ってきた。(田舎過ぎてIMAX対応劇場が遠い)
いやあ、面白かった!
尺のほとんどを使ってアクションしまくってて、スタント出身のチャド監督らしくとにかくアクションへのこだわりが凄い!
それでいてストーリーも設定も面白いという神作。
自分でも驚くほどハマった作品になったので、今の俺が持てる限りの情熱と言葉で今作について語っていきたいと思う。
前半では未視聴の人向けにネタバレなしのレビュー、後半では視聴後の人向けにネタバレありで感想を書いている。
未視聴の人はネタバレ注意だ。
※注意!エンドロールの後に1シーンあるから、見に行く人は本編だけで帰らないように!
ジョン・ウィック:コンセクエンスのあらすじ
裏社会の掟を破り、粛清の包囲網から生還した伝説の殺し屋、ジョン・ウィック。
地下に身を潜め、全てを牛耳る組織:主席連合から自由になるために立ち上がった。
組織内での権力を得た若き高官グラモンは、聖域としてジョンを守ってきたニューヨークのコンチネンタルホテルを爆破、ジョンの旧友でもあった盲目の達人ケインを強引に引き入れ、ジョン・ウィック狩りに乗り出す。
そんな中、日本の友人、シマヅの協力を求めてジョンが大阪のコンチネンタルホテルに現れる・・・。
果たしてジョンは、かつて忠誠を誓った世界との決着をつけて、真の自由を手にすることができるのか!?
作品情報
原題:John Wick: Chapter 4
日本公開日:2023年9月22日
上映時間:169分
監督・製作:チャド・スタエルスキ
脚本:シェイ・ハッテン/マイケル・フィンチ
キャスト情報
ジョン・ウィック/キアヌ・リーブス
【スピード】:ジャック役、【マトリックス】シリーズ:ネオ役などで大ブレイクした、言わずと知れた大人気アクションスター。
過去3作に引き続き伝説の殺し屋:ジョン・ウィックを演じる。
30年に渡りアクションスキルを磨き続けていて、格闘や銃裁き、車の運転は並みのスタントマンより断然上手い。
今作でも恒例のガン・フーや車を使ったカー・フーなど様々なアクションで魅せてくれる。
ケイン/ドニー・イェン
宇宙最強のアクションスター。
【イップ・マン】シリーズで大ブレイク。
同じ香港アクションスターのジェット・リーとは幼少期同じ学校で武術を学んでいる。
今作でも【ローグ・ワン/スター・ウォーズ・ストーリー】でのチアルートと同じく盲目の剣士を演じる。
作中でも切れ味鋭い格闘シーンは必見。
シマヅ・コウジ/真田広之
ハリウッドで最も尊敬されている日本人俳優の一人。
【ラストサムライ】出演により一躍世界で有名に。
キアヌとは【47RONIN】でも共演している。
大阪コンチネンタルの美しい(不思議だけど)雰囲気と刀がよく似合う。
ウィンストン/イアン・マクシェーン
【パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉】黒ひげ役、【スノーホワイト】ビース役など。
ドラマ出演や、最近ではONEPIECE実写版のナレーションもやっている。
過去3作に引き続きニューヨークコンチネンタルホテルの支配人:ウィンストンを演じる。
ジョン・ウィックシリーズに欠かせない存在感のある俳優さん。
バワリー・キング/ローレンス・フィッシュバーン
キアヌとは自身のブレイク作である【マトリックス】シリーズでも主人公チームとして共演。
【ジョン・ウィック:チャプター2】以来地下組織の王:バワリー・キング役を演じる。
シャロン/ランス・レディック
【ホワイトハウス・ダウン】コールフィールド大将、【エンド・オブ・ステイツ】デヴィッド・ジェントリー役などで出演。
過去3作に引き続きニューヨークコンチネンタルホテルのコンシェルジュ、シャロンを演じる。
2023年3月に60歳の若さで急逝された。
ジョン・ウィックシリーズの世界観、特にコンチネンタルの魅力は彼が演じるシャロンが大部分を担っていたように思う。
グラモン侯爵/ビル・スカルスガルド
【IT/イット “それ”が見えたら、終わり。】のペニーワイズ役で一躍有名に。
【シンプル・シモン】シモン役、【アトミック・ブロンド】メルケル役等。
シリーズ初登場のヴィラン、グラモン侯爵を演じる。
端正な顔立ちながら、小憎らしい侯爵を雰囲気たっぷりに演じる演技派。
トラッカー/シャミア・アンダーソン
【L.A.コールドケース】などTVドラマを中心に活躍。
MCU映画の【マーベルズ】にも出演予定。
今作の犬枠。
愛犬役の5匹のシェパード達との訓練を重ねるべく、誰よりも早く現場入りしていたそう。
キーラ/スコット・アドキンス
【デッドロック】シリーズ:ユーリ・ボイカ役でブレイク。
ジャッキー・チェンやジャン=クロード・ヴァン・ダムに憧れ、幼いころから柔道、テコンドー、キックボクシングなど様々な武術に親しんできたアクション派俳優。
…なのだが、今回は特殊メイクでバットマンのペンギンのような恰幅のいいヴィランとして登場し、完全に誰やねん状態。
持ち前のアクションのキレと特殊メイクによってやたら動くデブが誕生している。
アキラ/リナ・サワヤマ
歌手として活動中で、本作で映画デビュー。
真田広之演じるシマヅの娘役として登場。
今作のエンディング曲も担当。
ジョン・ウィック:コンセクエンスを見る前に前作は見るべき?
結論:出来れば見ておくべき
ジョン・ウィックシリーズは1のみ単独で完結しているものの、続編の2→3→今作4は完全に直後の話で地続きになっている。
ストーリーを楽しみたいなら前作は見ておくべきだろう。
上映時間のうち大半は〇し合いしてるからアトラクション感覚で見るのも無しではない。
…が、アクション好きの人にこそ過去作も見て欲しい。
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ジョン・ウィック:コンセクエンス ネタバレなしレビュー
おすすめ度 90点 面白い! マーシャルアーツ系アクション映画の傑作
本作の魅力1:アクションスター達のキレッキレアクションの数々
今作はハリウッド主役級のアクションスター達が集結し、半分エクスペンダブルズのようなアクションお祭り状態に。
キアヌ演じるジョンはいつものガン・フースタイルに加え今作ではヌンチャクも使う。
距離によって銃とヌンチャクを切り替えるスタイル。
これがまたかっこいいのよ。
また車を運転し、通りすがりの車すらも武器として使うカー・フーも見もの。
あとはドニー・イェン演じるケインと真田広之演じるシマヅによる刀を使ったアクションも今作ならではの魅力だ。
アクション映画は敵の雑魚をサクッと倒して進む作品も多いんだけど、ジョン・ウィックは違う。
全員を一人一人、丁寧な描写で、異なるやりかたで倒していく。
その分尺が長くはなるんだが、ここを丁寧に描くからこそ戦闘シーンのたびに新しく、面白い。
チャド監督、製作陣の引き出しの幅に脱帽するぜ。
本作の魅力2:シリーズで築き上げた、魅力あふれる厨二全開の世界観
・裏社会を支配する主席連合【ハイ・テーブル】
・殺し屋たちの聖域【コンチネンタル・ホテル】
・裏社会で流通する独自通貨。それによって受けられる〇し屋専用サービス
・〇し屋たちの間で結ばれる絶対的な血の契約、【誓印】
もう文字だけでワクワクするだろ?
学校にテロリストが侵入してくる妄想をしていたあの頃を思い出すぜ。
ジョン・ウィックシリーズが他の〇し屋アクションと一線を画すのはこの世界観。
一作目の復讐アクションから2作目でこの壮大な裏社会ファンタジーに舵を切ったことで、唯一無二の存在感を放つシリーズとして完成した。
今作は大阪、ベルリン、パリと世界中が舞台になっているので、その壮大さが更にパワーアップしている。
厨二全開。それがいい。
本作の不満点1:長い
上映時間169分。長い。
長作では毎回言ってるが頻尿映画マニアにはこの尺はしんどい。
あ、カフェインの利尿効果って4時間で半減、なくなるまで8時間かかるらしいから、もう映画見る前は時間開いても絶対コーヒー、お茶飲まないほうがいいぞ
ちなみに先述の通りアクションシーンは毎回違った面白さがあるので尺の割に冗長さは感じない。
本作の不満点2:新規キャラクターの掘り下げがイマイチ
今作ではジョン・ウィックの旧友ケインとシマヅが登場する。
ジョンの過去ゆかりのキャラはこれまでも登場していたが、友人キャラの登場は1のウィレム・デフォー演じるマーカス以来。
それぞれジョンとの友情の描写もあるのだが、キャラの掘り下げがあまりないせいでドラマが薄口な印象。
とはいえアツいシーンもあるので、もう少し描写が出来ていたら更に素晴らしい仕上がりになっていただろう。
ネタバレなしレビューまとめ
おすすめ度 90点 面白い! マーシャルアーツ系アクション映画の傑作
本作の魅力1:アクションスター達のキレッキレアクションの数々
本作の魅力2:シリーズで築き上げた、魅力あふれる厨二全開の世界観
本作の不満点1:長い
本作の不満点2:新規キャラクターの掘り下げがイマイチ
アクション博覧会×厨二全開の世界観=最強。
スタントマン出身のチャド・スタエルスキ監督なだけあってアクションのボリューム、こだわりが半端ない。
そのボリュームはなんと前作までの4倍。
多過ぎw
前作ジョン・ウィック:パラベラムと違い話も進むので、ストーリー面も見応え十分。
ここまでどっぷりハマった映画は久々だぜ。
年甲斐もなくグッズとか買っちゃったよ。
katanaキーホルダーはなんと鞘から刀が抜けるんだ!
ジョン・ウィックシリーズは色彩など映像の魅せ方にもこだわったシリーズ。
没入感が全然違うので是非IMAX版で見て欲しい。
※注意!エンドロールの後に1シーンあるから、見に行く人は本編だけで帰らないように!
それではここからネタバレありで感想を語っていく。
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※以下ネタバレ注意!!!
※以下ネタバレ注意!!!
ジョン・ウィック:コンセクエンス ネタバレあり ぶっちゃけ感想
さあ、ここからはガンガンネタバレしながら細部や結末なども語っていくぞ。
特にアクションは本当に一つ一つ丁寧に描かれているので、お気に入りポイントや解説などストーリーに沿ってじっくり語っていく。
長いから気を付けろよ。
冒頭 バワリー・キングのもとで反撃の狼煙を上げるジョン
前作でも登場したダンテの【神曲:地獄編】の一節をやたら大声で口ずさみながら歩み寄るキング。
なぜこの詩なのか?
チャド監督曰くジョン・ウィックシリーズは【オデュッセイア】、【ロード・オブ・ザ・リング】のようなファンタジーなのだという。
「我を通るものは永遠の苦しみを味わう」
地獄の門を通ったが最後、家には帰れない。
まさに1作目で愛犬を〇したヨセフに復讐して以来、もとの生活に戻れないジョンの現在を表している。
「準備はいいか?」と問うキングにジョンが一言。「Yeah…」
ジョン・ウィックといえば「Yeah…」。
というか毎作セリフ少なすぎて「Yeah…」、「ウィンストン」、「ジョナサン」しかセリフ覚えてない。
そして名作【アラビアのロレンス】のオマージュ、マッチの火を吹き消すシーンで次の場面へ。
前作で愛する妻との結婚指輪と自身の薬指を奪われた、主席連合の酋長への復讐を果たす。
結構サクッと果たす。
ただし指輪は奪った張本人である先代酋長と共に消えたという。
これは最後まで結局回収されないまま。
ニューヨーク
ウィンストン、シャロンのもとに主席連合の告知人が訪れる。
でっかい砂時計を出して、これがニューヨークコンチネンタル破棄までのタイムリミットだという。
こういう小道具でもいちいち厨二心をくすぐってくる。
ウィンストン、シャロンは命令主のグラモン侯爵のもとへ。
このグラモン侯爵が主席連合からジョン・ウィック討伐の責任を一任された今作のメインヴィラン。
紅茶?コーヒー?を混ぜながら二人に説教してくる。
映画館の爆音だと異常にカチャカチャうるさい。混ぜんな。
時間になりホテルを爆破。
その後ウィンストンを解雇し、お前にコンシェルジュは不要だとシャロンを撃って殺害。
キャストのランス・レディックと同じくシャロンがここで退場となる。
シリーズを1作目から支えてきたキャラなだけにここは本当にショッキングだったな。
ありがとう、お疲れ様でした、シャロン、ランス・レディック。
パリ
侯爵がジョン・ウィック討伐のために、ジョンの旧友ケインを刺客に任命する。
ケインは引退した身で、相手がジョンと知って断っていたが、娘を人質に取られやむなく承諾。
侯爵はニューヨークとは違った衣装で登場してケーキ食ってる。
ジョンとの対比で豪華で陽なイメージを持たせたかったそう。
それにしてもビル・スカルスガルド、小憎らしい侯爵の演技が上手い。小憎らしい。
大阪コンチネンタル
ジョンは旧友シマヅを頼って大阪へ。
真面目に道頓堀映してると思ったらやっぱりどんどんヘンテコジャパンが出てくる。
大阪コンチネンタルの夜桜は綺麗。
そういえば大阪コンチネンタルの建物、六本木の国立新美術館らしいな。
シマヅ親子の会話シーン。
ジョンが来たら危険だと話すアキラに対し、「お前の人生よりも長い付き合いの男について、俺に語れると思うな」と日本語で言い放つシマヅ。
かっけえ。
その後ちゃんとアキラとの食事が楽しみだ、とフォローも忘れない。
かっけえ。
ジョンと旧友シマヅとの再会。
アキラが来たら危険だとか言ってる時にはもうホテルにいたジョンw
「メイワクカケテ、スマナイ」
キアヌの日本語が聞ける。
ありがとうございます。
そうこうしているうちに侯爵の手下、マルコ・サロール演じるチディが乗り込んでくる。
颯爽と戦闘準備をする大阪コンチネンタルのメンバーたち。
刀、弓を持ち出した時はあーはいはい刀ねくらいに思っていたが、
手裏剣を持ち出してもう駄目だった。
日本にも手裏剣だけじゃなくて銃とか流通してるよ!?
大阪コンチネンタルは聖域指定解除。
交渉は決裂し乱戦に。
突入してくる連合チームの弾丸をキンキン弾きながら突っ張りで突進する力士。
(↑普通に弾きながらとか書いてるけどなんで弾いてるの?)
乱戦中にうどんか蕎麦食ってチディに仕事しろと怒られるケインw
仕方なく仕事を始めるケインだが、これがまた強い強い。
ピンポン鳴るチャイムを設置し、音を頼りに攻撃するという盲目ならではの戦い方が新しくて面白い。
刀だけでなく格闘戦も行うがドニー・イェンなので切れ味が半端ない。
おなじみガン・フーを駆使し乱戦を続けるジョン。
今回はなんとヌンチャクを使ったトリッキーな立ち回りも増えて見応えが増している。
遠距離ではヌンチャクを首にかけて銃を使う、といったメリハリが効いているのも飽きさせない。
ジョンVSケイン。
猛者同士の戦い感があってカッコいい。
二人ともめちゃめちゃ動く。
ケインの目が見えないことを知っているから音を立てないようにするジョン、とか描写が細かい。
そしてシマヅVSケイン。
親友のジョンを守るシマヅVS娘のために親友のジョンを狙うケインという切ない構図。
シリーズ初の刀同士の殺陣。
結果ケインがシマヅを〇してしまうが、シマヅが満身創痍じゃなかったら勝負は分からんかったのかな?
あ~このジョン、ケイン、シマヅ3人のドラマをもっと見たかった。
めちゃめちゃいいんだよ、この3人。
ケインに見逃されたアキラは復讐を誓う。
しかしこのジョンとアキラが合流した梅田駅の地下鉄、なんでこんなサイバーパンク感ある薄暗さなんだ。
ニューヨーク
シャロンの墓の前でウィンストンに学習せいと怒られたジョン。
侯爵を〇すために決闘を申し込むためにルスカ・ロマに入るために叔父の仇:キーラを〇すというモンハンなみの回り道をすることに。
しかしやっぱりウィンストンはジョンを裏切ってはなかったな。
ベルリン
キーラのナイトクラブへ。
逃げるデブを追い詰めて分からせるだけかと思いきやいきなり反撃してくる。
しかも謎にめっちゃ強い。
それもそのはず、絶対初見じゃ分からんけど中身はスコット・アドキンス。
小物感しかない巨体から笑えるくらい鋭い蹴りを放ってくる。
それにしてもこのクラブの観客、隣で〇し合いやってんのに構わず踊り続けているw
踊りへの執念が半端ない。
ジョンを見送るケインとトラッカーの会話の中で、「目は奪われたんじゃない、差し出したんだ」とケインが話しているシーンがあった。
なんとなく先天的な盲目なのかと思っていたが、ジョンの薬指のように忠誠の証として差し出したのか。
この辺も詳しくは語られていない。
エッフェル塔前
ルスカ・ロマに戻り、侯爵に決闘を申し込むジョンだが、侯爵は代理人としてケインを指名する。
それアリなのかよw
とジョンと一緒に抗議したかったが渋い告知人が「彼の権利だ」というから仕方ない。
割と柔軟な組織、主席連合。
取り決めの結果、決闘はサクレ・クール寺院で翌朝日の出の時間に行うことに。
侯爵はジョンが決闘にたどり着かないよう、〇し屋たちに妨害を指示する。
だからそれアリなんかい。
ウィンストン、キングとともに地下水路で寺院へと向かうジョン。
キングがケブラー製のスーツだ、とか言って防弾スーツを渡す。
この防弾スーツ冒頭からキンキン銃弾弾きまくってるけど、ケブラーってそういうもんじゃないからな!?
※ちなみにケブラーは実在する高強度繊維。
切り傷や摩擦、熱に強く、防弾チョッキの他ケブラーを使った事故防止の手袋なんかも存在する。
ただし金属のように硬いわけじゃないので、あんなバリアみたいに銃弾をキンキン弾きはしない。
しかしこの防弾スーツ、設定的にはめちゃめちゃ便利なんだよな。
普通人間って撃たれたらすぐ死ぬから、アクションで銃撃戦を見せようとすると単調になりがち。
ところがこの防弾スーツを使う事で、撃っても撃っても死なないゲームのHPのような概念を付与できる。
これによってじわじわ敵を追い詰めたり、スーツの隙間を縫って銃弾を叩き込んだりという新しい魅せ方を織り込む事が出来る。
そしてもうひとつ。
今回のヒーローガン、TTI製 PIT VIPER。
TTI(Taran Tactical Innovations)は本作の銃撃指導も行うタラン氏が経営する実銃メーカー。
このPIT VIPERはTTIが本作の為にデザインしたオリジナルモデル。
キングのセリフ通り、接近戦で威力を発揮する尖ったバレルが特徴的だ。
なんとエアガンもリリースされているので、買うかどうかめっちゃ悩んでる。
絶対使わないけどめっちゃ欲しいw
パリ市街
決闘場所のサクレ・クール寺院に向かうべくパリの街中を進むジョン。
主席連合はゴキゲンにDJまで用意してジョン・ウィック狩りを始める。
主席連合チャラい。
実はこの演出も名作【ウォーリアーズ】のオマージュ。
凱旋門カーチェイスをしながら凱旋門に。自分の車だけでなくビュンビュン通りすぎる車すらも武器として使うカー・フーが登場。
突っ込んでくる車に相手を叩きつけたり、バスが通る間にリロードしたりとならではのアクションが多くて見応え抜群だったな。
舞台は屋内へ。
クレーンで真上から撮影した俯瞰映像でアクションが進んでいくのが斬新で面白い。
そして火を噴くドラゴンブレス弾。
もうこんなん男はみんな好きに決まってる。
火炎放射みたいに豪快に火を噴くから見ていて爽快感が半端ないんだよ。
俯瞰でのアクションもドラゴンブレス弾との相性最高だった。
そしてチディに追い詰められるトラッカーの愛犬を助けるジョン。
亡きデイジーと重なったんだろうな。
サクレ・クール寺院
いよいよ決闘の舞台は目前、というところで最後の難関:222段の階段で刺客たちが待ち受ける。
バイクを乗り捨てるときミサイルみたいに相手にぶちかますのかっこいい。
奮戦しながら階段を登っていくジョン。
しかしゴールは目前というところで最強の部下チディに蹴り落されてしまう。
もう完全に落とすための蹴り。
見てるこっちまで精神的に来る。
時間ねえんだからやめてくれよ…
ちなみにこの階段落ち、映画史上最長の階段落ちアクションらしい。
しかもCGなし。
絶対痛い。
メンタルも物理的にもどん底に落とされたジョン。
諦めかけたその時現れたのはなんと…
ケインーーーーーーーーー!!!!!
最高。
対立していたライバルと手を取り合う王道ジャンプ漫画的展開。
燃える!燃えるぜ!
誰かのために頑張る姿ってのは心を打つよなあ…!
ジョンに差し伸べる手すらキレキレのケイン。
二人は協力して再度階段を登っていく。
ケインめっちゃ強い。
「ケイン、階段は後ろだ」
「ありがとう」
こういう何気ないやりとりも好き。
今まで何回もやってきたやりとりなんだろうな。
そしてチディと戦闘中のジョンを狙うトラッカー。
しかし助けてくれたジョンを殺すなと愛犬がつぶらな瞳で訴えて(可愛い)、結果トラッカーはジョンではなくチディを狙撃する。
股間に嚙みつかれて小便をかけられてと散々な結末で終わったチディ。
せっかくのマルコ・サロールだしここまで強いならもっとキャラ立たせればよかったのに…。
道中で「貸し一つだぞ」とジョンの手を刀で刺すケイン。
そしていよいよ決闘へ。
侯爵の代理人として選ばれたケインと銃で決闘する。
「娘を忘れるな」と念を押す侯爵に「F〇ck off」と吐き捨てるケイン。
和訳は「黙ってろ」になってたな。
一発目は外し、二発目はお互い急所を外して命中。
いよいよ三発目。
倒れこむジョンにとどめを刺そうとケインから銃を預かり近寄る侯爵。
ジョンは三発目を撃っていない、とテンション高めに言うウィンストン。
そしてジョンは温存していた三発目で侯爵を打ち抜く。
最高のカタルシス。
ポーカーフェイスのウィンストンがここだけはテンション上がってるんだよな。
「貸し一つだぞ」とケインに返すジョン。
そして「連れ帰ってくれ」とウィンストンに頼み、階段で倒れこむ。
この時の朝日がめちゃめちゃ綺麗に描かれていた。
シーンは変わり、ジョンと妻ヘレンの墓前。
「こうなってしまうとはな」と話すキングとウィンストン。
墓石にはジョンの希望通り【ジョン・ウィック 妻を愛した男】と彫られていた。
というところで本編は終わりで、エンドロール後にマーベル映画のように1シーン入る。
講演の娘に花束を渡そうとするケインになんとアキラが忍びよる。
とここで終わり。
いや~
面白かった!
2023年ベストは今のところこれだわ。
ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONEも負けず劣らず面白かったが、どっぷり漬かったのはジョン・ウィック。
どうしてもIMAXで見たくなって二回目を見に行ったが、あれがまさに「浴びに行った」という感覚だろう。
169分のうち大半をアクションシーンで使い、しかも飽きさせないまさにマーシャルアーツ系アクション映画の最高峰ともいえる映画だった。
今作はドニー・イェンと真田広之を起用した功績がデカすぎる。
二人を起用したことでアクションに幅が出たし、マンネリ感も全然感じなかった。
ジョン、ケイン、シマヅの関係もシリーズになかったものだが、上手いことハマってすごく魅力的だったぜ。
ストーリーがちゃんと進むのも〇。
ケインが助けてくれるシーンでは熱い涙が出たし、ラストシーンでもうるっときてしまった。
今作は綺麗に終わったなあ。
チャド監督の思惑通り、心地よい疲労感を味わった作品だった。
そして気になる今後の展開。
なんと5の製作も噂されている。
こんな完結感出したのにウソだろ…?
ただし劇中でジョンが〇んだという明確な描写も無いし、エンドロール後のアキラのシーンもあるしでどうにでも繋げられそうではある。
指輪の行方とか未回収の事も多いし、キングが地下水路で死ぬ前に墓を作ったと話してたのも伏線っぽいんだよな。
そしてオリジナル作品以外でも盛り上がりを見せるジョン・ウィックワールド。
今作と同時リリースとなった、若き日のウィンストンを描くAmazon プライムビデオオリジナルドラマ【コンチネンタル】。
前作で登場したルスカ・ロマのバレリーナが主役のスピンオフ映画【バレリーナ】も24年6月7日に全米公開予定だ。
この【バレリーナ】、アナ・デ・アルマス主演でなんとジョン役でキアヌの出演も決定している。
続編にスピンオフ。
このジョン・ウィック沼からしばらく抜け出せそうもないぜ。
過去作の予習、復習はこちら↓
ジョン・ウィック
伝説の始まり。
キアヌ・リーヴス主演のノンストップ・キリングアクション!
伝説の殺し屋が帰ってくる!キアヌ・リーヴス主演の大ヒットアクション第2弾
ジョン・ウィック:パラベラム
全面抗争開始!伝説の殺し屋の死闘を描いたキアヌ・リーブス主演の人気シリーズ第3弾
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