あらすじ
栄光を掴んだアポロの息子:アドニス。順風満帆な引退生活を送っていた彼の前に現れたのは、ムショ上がりの幼馴染:デイム。
お前が俺の人生を奪った、なにもかもぶっ壊してやる!とアドニスに牙をむき復讐に燃えるデイム。
アドニスが封印してきた過去の過ちとは…?
作品情報
- 監督:マイケル・B・ジョーダン
- 脚本:キーナン・クーグラー、ザック・ベイリン
- 上映時間:116分
- 原題:Creed Ⅲ
キャスト情報
アドニス/マイケル・B・ジョーダン
顔が良い。
完璧なボディメイク。
ブラックパンサーのライバル:キルモンガー役等で有名。
今作では主演だけでなくスタローン同様監督も務める。
ビアンカ/テッサ・トンプソン
顔が良い。
マイティ・ソーシリーズのヴァルキリー役等で有名。
次世代リーダーとしTIME誌の表紙を飾るなど注目が高まっている女優さん。
デイム/ジョナサン・メジャース
顔が良い(表情)
アントマン&ワスプ クアントマニアの征服者カーン役などで最近の活躍が目立つ俳優さん。
意外とマイケルより年下。
女性への暴行容疑で逮捕されたが、現在では訴えが取り下げられている。
作品概要/過去作ロッキー、クリードシリーズは見るべき?
作品概要
ロッキーの親友でありライバルでもあるアポロの息子:クリードの活躍を描いたスピンオフシリーズ。
今作はシリーズの最終章である第3弾だ。
今作ではなんとシリーズ主演のマイケルBジョーダンが監督を務める。
スタローンと同じ道を歩むマイケル。
カメラの前に立つだけでなく、ストーリーを伝える側に立ちたいと思った。とマイケルが並々ならぬ思いをぶつける今作。
ロッキー、アポロの魂を受け継いだアドニスの物語。その終着点は果たして…?
過去作ロッキー、クリードは見るべき?
結論:ロッキーから全部見るべき。最低でもクリード過去2作は見るべき。
ロッキー、クリードシリーズはロッキーで6本、クリードで2本と合計8本の過去作がある歴史あるシリーズだ。
本作含むクリードシリーズはロッキーの弟子にあたるアドニスにフォーカスした物語。
これまでロッキーが築いてきた歴史の上に成り立つシリーズなので、出来ればロッキーシリーズから見ておくことで100%今作を楽しむ事ができる。
時間がない方や付き合いで見に行く程度、という方もクリードシリーズだけでも見ておくことをお勧めする。
今作ではいきなり主人公アドニスの引退後から始まるので、クリードシリーズだけでも見ておかないと完全置いてけぼり状態になるからだ。
個人的にはロッキーは本当にアツくて不屈の精神を教えてくれる作品なので、是非とも見てもらいたいと思っている。
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ネタバレなしレビュー
おすすめ度:55点/100点満点中 シリーズ完結編にしてはいまひとつ。
ネタバレなし 本作のマイナスポイント
・まず最大のマイナスポイント:ロッキーが出ないし触れられない。
ロッキーを演じるシルベスター・スタローンがクリード3に登場しない、というのはスタローンのinstagram投稿で事前に判明していた。
それでも何かしらロッキーに関してのエピソードは盛り込まれるものと思っていたが、蓋を開けてみるとそれが一切ない。
アドニスにとってロッキーは師であり友であり父でもあり、家族同然に慕っている存在だ。
そんなロッキーが一切登場せず、まるで最初からいなかったかのように思い出話にも出てこないというのは非常に不自然さを感じた。
私は「アドニス、お前はロッキーの弟子だろ!負けんじゃねえ!」と勝手に脳内で盛り上がっていたのだが、本当ならアドニスの口から聞きたかったものだ。
・マイナスポイント2:人間ドラマが消化不良
今作ではライバルであるデイムとの関係の他に、アドニスの家族関係にも焦点が当てられている。
二つとも魅力的なテーマではあるのだが、どっちも盛り込んだためにどっちも消化不良な印象。
どちらかにフォーカスして掘り下げるか、尺を伸ばす等出来ればまた違った結果だったかもしれない。
特に家族問題に関しては掘り下げ不足が目立ち、いまいち感情移入が出来なかった。
ネタバレなし 本作の魅力
・魅力1:ド迫力ファイトシーン
今作はスポーツ映画で初めてIMAXカメラでの撮影が行われた作品だ。
トレーラー映像で映ったアドニスがボディブローを喰らうシーン。
ああいった精密かつド迫力な映像がファイトシーンでは堪能できる。
IMAXシアターで見たらブチ上がること間違いなし。
一見の価値あり。
・魅力2:ハマり役のキャスト陣
安定の美男美女マイケルBジョーダンとテッサ・トンプソン。
マイケルBジョーダンのボディメイク完璧。まじで美しい肉体美。
前2作のやんちゃな印象から、所帯を持って少し落ち着いた印象が凄くはまっていて魅力的。
テッサ・トンプソンはマイティ・ソーシリーズのヴァルキリー等でも有名だが、個人的にはビアンカ役の彼女が一番魅力的。
個人的に黒人系女優で一番美人だと思っている。色気があるよね。
そして今作キャストのMVPだと思っているのが、今作のライバル:デイム役のジョナサン・メジャース。
作中通してとにかく表情と雰囲気づくりが上手いんだよ!
アドニスとの初再開シーン。ムショ上がりで久々に会った弟分とどう話そうか、みたいなぎこちなさ。哀愁。
そして内心何考えているかわからない底の知れなさ。
この数分でしっかりとデイムという男を表現してくる。
後半アドニスと対立してからのふてぶてしさも最高だ。
ネタバレなしレビューまとめ
おすすめ度:55点/100点満点中 シリーズ完結編にしてはいまひとつ。
・マイナスポイント1:ロッキーが出ないし触れられない。
・マイナスポイント2:人間ドラマが消化不良
・魅力1:ファイトシーンの迫力
・魅力2:ハマり役のキャスト陣
ロッキーが出ないというデメリットがファンとしてはデカすぎるが、それ以外はそれなりに盛り上がりもあり楽しめる。
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※以下ネタバレ注意
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※以下ネタバレ注意
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ネタバレあり ぶっちゃけ感想
スタローンが出演しない事は知っていたものの、ロッキーサーガの締めくくりという事でそれなりに公開前から期待を膨らませていた本作。
田舎のレイトショーという事もあり私とあと一人だけという贅沢な環境でじっくり干渉してきたのだが…
あー、まあ、面白かった……かな?
くらいの感想。いかんせんロッキーに触れない事が終始モヤモヤした。
せっかくの前作ライバル、コンランとヴィクターの扱いも雑だし…。
ただデイムとの関係やファイトシーン等見どころもあったのでそれなりには楽しめた。
ストーリーもロッキー3と4のオマージュって感じで、日常→ピンチ→特訓→勝利というロッキーの流れをしっかり踏襲していて分かりやすい構成。
それではあらすじに沿って細かく感想を述べていく。
冒頭:2002年:アドニス、デイムの少年時代からの15年後:コンランとの防衛戦。
過去編からフェードインで15年後の試合という流れはアドニスの人生を追っている事が分かりやすい描写だったが…
数分で倒される前々作ライバル。
あっさり過ぎて悲しい。
しかも登場これっきり。
ドラゴンボールに影響を受けたというのはヤムチャとか天津飯の事だったのか…
さておき、ストーリーはさらに3年後の現在へ。
アドニスは現役を引退し、デュークとともにジムを経営。
次世代チャンプのフェリックスのプロモートに励んでいて、今度の対戦相手はなんとあの前作ライバル:ヴィクター・ドラゴ。
…なのだが、ここも結構あっさり流される。
なんかつえーやつ二人の対戦、くらいのノリで終わる。
もうちょっとアドニスとヴィクターの絡みとか、アドニスからヴィクターへの思いとか欲しい。
そしてジムから出たところでデイム初登場。トレーラー映像でも出ていたシーン。
「俺を忘れたか?」
いいね、ジョナサン・メジャースの名演。
哀愁漂いながら穏やかに話してるんだけど、なにかやらかしそうな雰囲気がプンプン。
何だこの表情力。
「デイム!?」と驚いて気まずそうに話す時のマイケルBジョーダンの表情づくりも最高に上手い。
その後アドニスはデイムを自宅でのディナーに招待。
正直デイムがここでなんかやらかすんじゃないかとドキドキしていたが、ここではまだ大人しくしている。
デイムがビアンカに「あんたは現状で満足なのか?」と問うシーン。
耳の病気でシンガーの夢を諦め、音楽プロデューサーと主婦という別の幸せを見つけたビアンカ。
対して18年投獄されていたにも関わらず世界チャンプの夢を追い続けている(縛られ続けている)デイム。
二人の在り方が上手い具合に対比で描かれている。
仕事の傍らでバンドをやってる俺にはアンタがまぶしく見えるよ、デイム。
デイムの「現チャンプ:フェリックスとの防衛戦を組んで欲しい」という申し出を断り続けてきたアドニス。
しかしレセプションパーティーでヴィクターが暴漢に襲われ右腕を負傷する事件が発生し(ヴィクター可哀そう)、次回防衛戦の開催が困難に。
デイムに負い目を感じているアドニスは遂に防衛戦の代役としてデイムをセッティングしてしまう。
ここちょっと色々無理あるよな。
アドニスの一存で試合決められるんかい!とか、チンピラが簡単に襲って来れるレセプションパーティーって警備とか人選どうなっとんねんとか。
そしてフェリックス対デイムの試合。デイムが反則も交えたダーティプレイでフェリックスをボッコボコにする。
奪取したベルトを掲げ「やったぜ!兄弟」と嬉しそうに話しかけてくるデイムに対し、いやいやいやお前…と渋い表情で首を横に振るアドニス。
ここのマイケルBジョーダンの演技が上手い。不穏な空気感がひしひしと感じ取れたし、物語の転換点だとはっきりと伝わるシーンだった。
ムショで自主トレしてただけのおっさん強すぎやろというツッコミを抱えたまま次のシーンへ。
母が隠していたデイムからの手紙で、ヴィクターを襲った犯人とデイムがグルだったことが発覚。
キレたアドニスはデイムがたむろしているビーチへ殴り込みに。言葉の綾とかじゃなくて本当に取り巻きAをぶん殴る。
(お前ボクサーなのに軽々しく一般人殴るなよ…。)
アドニスがデイムを問い詰める。
デイムはこれまた悪役全開で「お前の全てを奪ってやる」とアドニスをぶん殴る。
(お前も!!!)
母の葬儀の後、ビアンカにデイムとの過去を話す。
最初は話したがらなかったアドニスに、「話してくれないと分からない。話してほしい」と迫るビアンカ。
ここ結構「無理に聞こうとするな」とかビアンカを叩いてる声も多いのだが、個人的には分かり合う努力をしているビアンカに好感を持てるシーンだった。
アドニスのカムバック宣言。
シリーズおなじみの特訓シーンだが、ここでなんとあのヴィクター・ドラゴがスパーリングパートナーとして協力してくれることに。
前作ライバルとの共闘。ロッキー3を思い出さずにはいられない。
ただここももう少し丁寧にヴィクターとアドニスの交流を描いて欲しかったところ。
ヴィクターの扱いが終始残念。
デイムとの決戦。
IMAXカメラで撮影されたファイトシーンは迫力満点。
日本アニメ大好きなマイケルBジョーダン監督らしく、スローモーションを使ったアニメ的演出がメリハリがあって面白かった。
そしてデイムがふっつーに強い。アンタ反則無しでもクソ強いやん。
フェリックスには反則混じりのダーティプレイで奇襲気味に押していった感じだったが、アドニス戦では一切反則をしない。
ちょっとキャラがブレている気もするが、考え方によってはデイムもアドニスとは真っ向からぶつかりたかったのかもしれない。
そして実は強さ順も
アドニス>デイム>フェリックス
ではなく
反則デイム>フェリックス>or=アドニス>デイムという考え方も出来て面白い。
そして決着。気持ちのいいアドニスのフィニッシュブロー。
流れるのはお決まりのBGM The Final Bell!
分かっていてもここでこの曲流されると泣く。
試合後、誰も悪くないとお互いを許しあうアドニスとデイム。アドニスの部屋にナルトのポスター貼ってあったし、偶然じゃなくナルトとサスケをやりたかったんだろう。
にしてはデイムのやり方がセコくて腑に落ちない気はするが。
感想まとめ
やはりロッキーがいない&触れられない違和感を終始感じた。
ロッキーの存在に頼らない、クリードとしての物語を作りたい。←分かる
スタローンと製作陣とのトラブルで出演出来ない←まあ分かる
作中で最初からいなかったかのように触れられない←おっと?
どん底から立ち上がるシーンはビアンカ(=家族)との絆を描きたかったのかもしれないが、ここはやっぱりロッキーの存在を描いて欲しかった。
ロッキーだけでなくヴィクターももう少し丁寧に扱って欲しかったところ。
せっかくの前作ライバルだし。
ロッキーいないならイワン&ヴィクターのドラゴ親子に稽古をつけてもらう、という展開でもアツかっただろうなと勝手に妄想したり。(俺がドルフ・ラングレン見たいだけ)
あとは娘アマーラの暴力問題についてビアンカとの意見の違いが出ていたのだが、結局ボクシングを教えるだけで終わって消化不良。これ別に無くても良かったのでは…?
ただストーリーのテンポは良くて見やすいし、ちょっとぎこちないアドニスとデイムの距離感も結構好きだった。ロッキーシリーズとして見ると残念だが、一本の映画としてそれなりには楽しめた作品だった。
おまけの短編アニメは、まぁ…うん、おう。
シンジダーイ
こいつもおすすめだ!
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ビアンカ役テッサ・トンプソンが活躍。
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